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使い方・ハウツー·

AIで会議の議事録を自動作成する方法と、そのまま使わないための確認のコツ

#議事録#ChatGPT#会議効率化#プロンプト
AIのトリセツ使い方・ハウツー
この記事の要点
  • 1.AIへの指示(プロンプト)の型を決めれば、文字起こしテキストから議事録を3分以内に下書きできる
  • 2.AIは「言っていないことを補完する」性質があるため、決定事項・数字・固有名詞は必ず原文と照合する
  • 3.確認を5つのチェックリストに絞り込めば、修正作業は10分以内に終わる

この記事を読み終えると、次の2つができるようになります。①会議の録音や文字起こしテキストをAIに貼り付け、整った議事録の下書きを3分以内に作る。②AIが作った文章を「なんとなく怖いからそのまま送れない」ではなく、5つの確認ポイントを使って10分以内に安全な完成版に仕上げる。ツールはChatGPT(無料プランで可)を中心に説明しますが、ClaudeやGeminiでも同じプロンプトが使えます。特別なアプリや有料サービスは一切不要です。

「議事録を書くのに1時間かかる」「後から読み返すと何を決めたか分からない」という声はよく聞きます。AIはこの問題を劇的に短縮できますが、万能ではありません。AIは文脈を推測して文章を補う仕組みのため、実際の発言にない情報が紛れ込むことがあります。この記事では、作成と確認をセットで学ぶことで、実務で本当に使える議事録を作るところまでカバーします。

まず全体の流れを3ステップで把握する

AIで議事録を作る全体の流れはシンプルです。難しい設定は一切ありません。ステップ1「素材を用意する」→ステップ2「AIに指示して下書きを作る」→ステップ3「5つのポイントで確認して完成させる」の3段階です。所要時間の目安は、60分の会議であればステップ1が5〜15分(文字起こしの方法による)、ステップ2が2〜3分、ステップ3が5〜10分です。合計で最短20分以内に仕上がります。以降の見出しでは、各ステップを具体的な操作手順と実例で解説します。

  • ステップ1:会議の音声を文字起こしする、またはメモを整理してテキストにする
  • ステップ2:文字起こしテキストをAIに貼り付け、プロンプト(指示文)とセットで送る
  • ステップ3:出力された下書きを5つのチェックリストで確認し、修正して完成させる

ステップ1:素材を用意する(文字起こしの3つの方法)

AIに食わせる「素材」は、会議の内容をテキストにしたものです。用意できる素材の質がそのまま議事録の質に直結します。方法は大きく3つあります。①録音ファイルからAIで自動文字起こしする、②Zoomなどのビデオ会議ツールのトランスクリプト機能を使う、③会議中に自分でメモしたテキストをそのまま使う。最も精度が高いのは①または②ですが、録音がない場合は③のメモでも十分使えます。完璧な文章である必要はなく、箇条書きや話し言葉のままで構いません。AIが整理してくれます。なお、文字起こしツールはWhisper(OpenAI製・無料)、Notta、Udemyなどが代表的ですが、ツールごとの精度や料金は変動するため、使う前に公式サイトで最新情報を確認してください。

  • 方法①:録音ファイル(MP3やM4A)をWhisperなどの文字起こしAIにアップロードし、テキストを取り出す
  • 方法②:ZoomやTeamsの「文字起こし(トランスクリプト)」機能をオンにして会議を録画し、終了後にテキストをダウンロードする
  • 方法③:会議中に取ったメモ(箇条書き・話し言葉OK)をそのままコピーして使う
ここがポイント

個人情報や機密情報が含まれる場合は、社外のAIサービスに貼り付ける前に社内ルールを確認してください。会社によっては外部AIへのデータ入力が禁止されていることがあります。その場合は、名前を「参加者A」「参加者B」に置き換えるなど匿名化してから使う方法が現実的です。

ステップ2:基本のプロンプト(指示文)で議事録を作る

AIへの指示文を「プロンプト」と呼びます。プロンプトの質が議事録の質を決めます。よくある失敗は「議事録を作って」とだけ書くことです。AIは出力の形式を自分で判断するため、毎回フォーマットがバラバラになります。型を指定すれば、毎回同じ構成で安定した下書きが出てきます。以下が基本プロンプトです。コピーしてChatGPTの入力欄に貼り付け、最後に文字起こしテキストを追加するだけで使えます。

コピペできる基本プロンプト(議事録作成用)
以下の会議の文字起こしから議事録を作成してください。

【出力形式】
1. 会議の基本情報(日時・参加者・会議名)
2. 会議の目的(1〜2文)
3. 議題ごとの議論の要点(箇条書き)
4. 決定事項(箇条書き・「決定:」で始める)
5. 次回アクション(担当者・期限・内容をセットで)
6. 次回の予定(日時・場所)

【注意】
- 文字起こしに書かれていない情報は補わないでください
- 発言者が不明な箇所は「発言者不明」と記載してください
- 専門用語はそのまま使い、意味を変えないでください

【文字起こしここから】
(ここに文字起こしテキストを貼り付けてください)
【文字起こしここまで】

「注意」の3行が重要です。AIは「丁寧な文章にしよう」と親切心から情報を補完する性質があります。例えば「次回は月末に」という発言から「次回は3月31日に」と具体的な日付を勝手に埋めてしまうことがあります。「書かれていない情報は補わないでください」と明示することで、この補完を抑えられます。完全に防げるわけではありませんが、記載することで確認すべき箇所が大幅に減ります。

実際のやり取り例:社内の新サービス検討会議の場合

具体的な場面で見てみましょう。5人参加の社内会議(テーマ:新しい顧客向けメルマガ施策の検討)が60分行われたとします。Zoomのトランスクリプトから取り出した文字起こしテキストの一部を基本プロンプトと一緒にChatGPTに送った場面です。

入力例(プロンプト+文字起こしの一部)
以下の会議の文字起こしから議事録を作成してください。

【出力形式】
1. 会議の基本情報(日時・参加者・会議名)
2. 会議の目的(1〜2文)
3. 議題ごとの議論の要点(箇条書き)
4. 決定事項(箇条書き・「決定:」で始める)
5. 次回アクション(担当者・期限・内容をセットで)
6. 次回の予定(日時・場所)

【注意】
- 文字起こしに書かれていない情報は補わないでください
- 発言者が不明な箇所は「発言者不明」と記載してください
- 専門用語はそのまま使い、意味を変えないでください

【文字起こしここから】
田中:今日はメルマガの件を決めたいと思います。参加者は田中、鈴木、佐藤、山田、高橋の5名です。
鈴木:現状、月1回配信ですが、開封率が低いので頻度を増やすか内容を変えるか検討したいと思います。
佐藤:週1回にすると読者が疲れると思う。まず内容の質を上げる方向でいきましょう。
山田:了解です。コンテンツは私が担当します。来月中をめどに改訂案を出します。
田中:では次回は2週間後にまた集まりましょう。日時は後でカレンダーで調整します。
【文字起こしここまで】
【議事録】 1. 会議の基本情報  日時:(文字起こしに記載なし)  参加者:田中、鈴木、佐藤、山田、高橋  会議名:メルマガ施策検討会議 2. 会議の目的  メールマガジンの配信頻度と内容について方針を決定する。 3. 議題ごとの議論の要点  ・現状は月1回配信で、開封率が低い状況  ・配信頻度を増やす案と、内容の質を改善する案を検討  ・週1回への頻度増加は読者の疲弊につながる懸念があり、内容改善を優先する方向に 4. 決定事項  決定:配信頻度は維持し、コンテンツの質向上を優先する 5. 次回アクション  ・担当:山田 期限:来月中 内容:メルマガコンテンツの改訂案を作成・提出 6. 次回の予定  ・2週間後に再集合(日時は後日カレンダーで調整)ChatGPTの出力例(実際の返答は毎回異なる場合があります)

注目してほしいのは「日時:(文字起こしに記載なし)」という返答です。「書かれていない情報は補わないでください」と指示したため、AIは日時を勝手に作らず「記載なし」と正直に出力しました。この部分は人間が後から補います。このように指示を工夫することで、AIの補完リスクを最小限に抑えながら使えます。

応用プロンプト:箇条書きメモしか手元にない場合

録音も文字起こしもなく、会議中に取った走り書きメモしかない場合でも使えます。その場合はプロンプトの「文字起こし」を「会議メモ」に変え、「話し言葉や省略が含まれていますが、意味を変えずに整理してください」と一文追加するのが効果的です。AIはメモの断片から文脈を補おうとしますが、この一文が「自分で意味を作らないでほしい」というブレーキになります。

コピペできる応用プロンプト(箇条書きメモ版)
以下の会議メモから議事録を作成してください。
話し言葉や省略が含まれていますが、意味を変えずに整理してください。
メモに書かれていない情報を推測で補わないでください。

【出力形式】
1. 会議の基本情報(日時・参加者・会議名)
2. 会議の目的(1〜2文)
3. 議題ごとの議論の要点(箇条書き)
4. 決定事項(箇条書き・「決定:」で始める)
5. 次回アクション(担当者・期限・内容をセットで)
6. 次回の予定

【会議メモここから】
(ここに箇条書きメモを貼り付けてください)
【会議メモここまで】

ステップ3:「そのまま送らない」ための5つの確認ポイント

AIが作った議事録は下書きです。送信前に確認が必要な理由は、AIの仕組みにあります。AIは「確率的に自然な続き」を生成する仕組みのため、文脈から「ありそうなこと」を補完してしまうことがあります。100%の正確性は保証されていません。ただし、確認すべきポイントを5つに絞り込めば、全文を読み直す必要はなく、10分以内に終わります。以下の5点だけを原文(文字起こし)と照合してください。

  • チェック①:固有名詞(人名・会社名・商品名・プロジェクト名)が正しいか。AIは似た言葉に書き換えることがある
  • チェック②:数字(金額・個数・日付・期限・割合)が原文と一致しているか。数字は最も補完されやすい
  • チェック③:決定事項として書かれていることが、実際に「決定した」ことか(「検討する」をAIが「決定:」にしていないか)
  • チェック④:担当者名と期限のペアが正しく紐づいているか(「山田が来月中」が「田中が来週中」になっていないか)
  • チェック⑤:文字起こしにない情報が追加されていないか(AIが「補足」として追記していることがある)
ここがポイント

確認作業は「全部読む」より「5点だけ検索する」が速い。たとえばChrome・Wordの検索機能(Ctrl+F)で数字だけを探し、原文と照合するだけでチェック②は1分以内に終わります。「完璧に読まないといけない」という思い込みを手放すことが、時短の鍵です。

よくある失敗と直し方

AIで議事録を作る際に実際によく起こる失敗を3つ紹介します。それぞれ「なぜ起きるか」と「こう直す」をセットで解説します。

  • 失敗①「決定事項に決定していないことが書かれた」→ なぜ起きる:AIは「次回また議論しましょう」という発言を「引き続き検討することが決まった」と解釈し、決定事項に入れることがある。こう直す:プロンプトに「決定事項は参加者全員が合意を示した発言のみ記載してください。『検討する』『考える』は決定事項ではありません」と追加する
  • 失敗②「話していない担当者が割り当てられた」→ なぜ起きる:文字起こしに担当者が明示されていない場合、AIが会議の流れから「この人が担当するだろう」と推測で割り当てることがある。こう直す:プロンプトに「担当者が明示されていないアクションは担当者欄を『要確認』と記載してください」と追加する
  • 失敗③「出力が長すぎて使いものにならない」→ なぜ起きる:90分以上の会議の文字起こしはテキスト量が多く、AIが全発言を詳細に列挙してしまう。こう直す:プロンプトに「要点ごとの箇条書きは1項目50字以内にまとめてください」など字数制限を追加する。または「議題ごとの要点は最大3つ」と数を制限する
ここがポイント

失敗①〜③はいずれも「プロンプトに制約を書く」ことで改善できます。AIは指示された範囲で動こうとします。「こうしないでください」「〇〇の場合は△△と書いてください」という否定形・条件形の指示が特に効果的です。

ChatGPT・Claude・Geminiでの使い分けの目安

上記のプロンプトはChatGPT・Claude・Geminiのいずれでも動作しますが、出力の傾向に違いがあることがあります。ただしモデルは頻繁にアップデートされるため、特定のスコアや優劣を断定することはしません。現時点での一般的な傾向として、長い文字起こしを一度に処理できる量(コンテキスト長と呼ばれる上限)はツールにより異なります。90分以上の会議を処理する場合は、入力できる文字数の上限に注意してください。上限を超えた場合は、文字起こしを「前半・後半」に分けて2回送り、最後に「前半と後半の議事録をまとめてください」と依頼する方法が現実的です。無料プランでも議事録作成の用途では十分に使えますが、入力できる文字数の上限が有料プランより小さい場合があります。

議事録を社内で共有しやすい形に整えるひと工夫

AIが作った下書きを確認し終えたら、共有前に形式を整えると使いやすくなります。最も実用的な方法は「アクション一覧を別表にする」ことです。次回アクションを担当者・期限・内容の3列の表にして、議事録の冒頭に置くだけで、受け取った人が「自分がやること」をすぐに把握できます。AIにこの表を作らせることも可能です。議事録の出力を受け取った後、続けて「次回アクションを担当者・期限・内容の3列の表にまとめてください」と同じチャット内で送るだけです。同じ会話の中であればAIは議事録の内容を踏まえて表を作ってくれます。

コピペできるアクション表作成プロンプト(議事録出力後に続けて使う)
上記の議事録の「次回アクション」を、以下の3列の表にまとめてください。

| 担当者 | 期限 | 内容 |
|--------|------|------|

期限が不明の場合は「要確認」と記載してください。
担当者が複数いる場合は行を分けてください。

繰り返し使うための「テンプレート保存」の方法

毎回プロンプトを入力し直すのは手間です。一度完成したプロンプトはメモ帳・NotionまたはGoogleドキュメントに保存しておき、会議のたびにコピーして使い回すのが最も効率的です。Googleドキュメントの場合は「議事録プロンプト」というドキュメントを1つ作り、プロンプト本文と文字起こしを貼り付ける場所を固定しておくと、手順がルーティン化して迷いがなくなります。慣れてきたら「この会議は技術的な内容が多い」「この会議は意思決定のみ」など会議の種類ごとにプロンプトを微調整したバージョンを用意すると、より精度が上がります。

ここがポイント

プロンプトは「育てるもの」と考えてください。最初の1回で完璧なプロンプトは作れません。AIの出力を見て「ここが違った」と気づいたら、その気づきをプロンプトに追記していく。3〜5回使うと、自分の職場の会議に最適化された専用プロンプトが完成します。

よくある質問(Q&A)

  • Q:文字起こしに方言や言い間違いが多く含まれている場合、議事録の精度は下がりますか? → A:多少下がりますが、致命的な影響は少ないです。AIは文脈全体から意味を読み取るため、一部の言い間違いや不完全な文章があっても、議題の流れを追って整理します。ただし固有名詞(人名・商品名)の誤認識は増えるため、チェック①の固有名詞照合を念入りに行ってください。
  • Q:無料プランのChatGPTで長い会議(90分以上)の文字起こしを処理できますか? → A:入力できる文字数に上限があるため、90分を超える場合は処理しきれないことがあります。対策として文字起こしを「前半(1〜45分)」「後半(46〜90分)」に分け、それぞれ議事録を作成した後、「この2つの議事録を1つに統合してください」と指示する方法が有効です。有料プランは入力上限が大きい場合が多いですが、最新の制限はサービスの公式ページを確認してください。
  • Q:AIが作った議事録を、確認なしでそのまま送っても問題になりませんか? → A:リスクがあります。特に決定事項・数字・担当者・期限に誤りが含まれていた場合、後から「そんな決定はしていない」「その数字は違う」というトラブルになりえます。5つの確認ポイントを使えば10分以内に確認できるため、必ず一度照合してから送ることを習慣にしてください。AIはあくまで「下書きを速く作るツール」であり、最終責任は人間が持ちます。
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